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通勤災害について
- 15年09月18日
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こんにちは、スタッフの甲斐です。
シルバーウィークは安定したお天気のようですね。
ただ今月に入って雨の日が続いていました。
ここ数年は雨による災害も増えてきているように感じます。
今一度ハザードマップや防災用品の見直しをして、心の準備をしておきたいと思います。
今日は通勤災害についてお話したいと思います。
通勤災害とは通勤によって労働者が被った傷病等をいいます。
業務災害の場合と一緒で所定の手続きが必要になります。
ここで言う「通勤」とは、①就業に関し、②住居と③就業の場所との間を④合理的な経路
及び方法で往復することをいい、⑥業務の性質を有するものは除くとされています。
①就業に関し・・・当日就業することになっていた(出勤途上の災害)、または
現実に就業していたこと(退社時の災害)が必要です。
②住居・・・労働者が居住して日常生活を送っている家屋をいいます。
③就業の場所・・・業務を開始または終了する場所をいいます。
④合理的な経路及び方法・・・労働者が住居と就業の場所との間を往復する場合に
一般に用いると認められる経路及び手段をいいます。
⑤業務の性質を有する・・・①~④の要件を満たす移動であっても、緊急用務の為休日に
呼び出しを受け予定外に出勤する場合などは業務と認められますので、通勤災害とは
認められません。
移動の経路を逸脱または中断した場合、逸脱または中断の間及びその後の移動は「通勤」
と認められないとされています。ただし逸脱または中断が日常生活に必要な行為
(日用品の購入など)でやむを得ない事由により最小限度のものである場合、
その後の移動は通勤と認められます。
ご注意いただきたいのは、通勤災害は業務災害にくらべて認知度が低い思われる点です。
特に労働者の方は余りご存じないと思います。通勤途中で怪我をして、健康保険証を使って
治療を受けた場合に,後から健康保険協会などから問い合わせが来たり、治療費の返還を
求められたりすることもあります。この案内が何カ月もたってからくることも多いのです。
そこから労災の手続きをすることになりますが、怪我をした詳細の状況を忘れていたり、
当時の領収書を処分していたりで手続きが非常に面倒なものになってしまいます。
労働者の方が通勤時に怪我をされたりした場合は、通勤災害に該当するかを確認して
いただき,最寄りの労災指定病院で治療を受けていただくか、
労災指定病院がお近くにない場合は治療費を一旦全額負担で支払っていただき
後から監督署に請求するなどの方法をとっていただくように勧めていただくことが
必要です。その後、労働災害としての手続きが必要になります。
こういう制度があることで労働者の方の不安も少し軽減されるのではないでしょうか。
迅速に対応していただくことが大事です。